印刷博物館ブログ – いんぱく通信

時空を超えて対面

2016年12月23日(金) by チーズ

「武士と印刷」展も会期残り1ヶ月を切りました。
多くのお客様にお越しいただき、ありがとうございます。

担当学芸員から、面白い話を聞きました。

第2部第2章に『桑華蒙求』(島根県立図書館蔵)という資料があります。
これは備中足守藩第6代藩主木下公定が編纂した書物で、
展示されているのは、1844(天保15)年に木活字により再版されたものです。
ちなみに初版は木版印刷で1710年に印刷されたそうです。

sokamougyu

この文字のかたち、見たことあるような・・・と思っていたそうです。
調べてみたところ、なんと徳川家康が作らせた重要文化財「伏見版木活字」(圓光寺蔵)
で摺られていたということが分かりました。

伏見版木活字

今回の企画展では、重要文化財「伏見版木活字」(圓光寺蔵)に加え、
伏見版木活字で摺られた『孔子家語』『六韜』『貞観政要』等の書物を展示しています。

koshikego rikuto

これらは、伏見版木活字が作られた頃に印刷された書物で、
『桑華蒙求』再版はそれから240年あまり後に、この活字を用いて摺られたものです。

言ってみれば『桑華蒙求』にとっては伏見版木活字は“父”であり、
『孔子家語』『六韜』『貞観政要』等の書物は“兄”のような存在ではないか、
と時空を超えた対面を感慨深く思うのでした。

「武士と印刷」展、1月15日(日)まで開催です。
ぜひこれらの資料を見に来てください。

「伏見版銅活字」と『孔子家語』『六韜』などは
第2部に入ってわりとすぐ音声ガイド6のサインのところに、

fusimifamily

『桑華蒙求』は第2部第2章第3節1701~1750年の
コーナーサインの下に展示されています。

コーナーサイン

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