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アリアス・モンタヌス「人間救済論」
アリアス・モンタヌス「人間救済論」  アントワープ(ベルギー)で活躍した十六世紀を代表する出版者クリストフ・プランタンは、本の挿絵に銅版画を盛んに利用したことで知られます。新旧約聖書に基づく本書が出版された当時、銅版画は高額だったため他の出版社はどこも本の挿絵に利用したがりませんでしたが、プランタンはあえてピーテル・ファン・デル・ボルフトやピーテル・フイスなど当代随一の職人を起用し、素晴らしい挿絵を残すことに挑戦しました。制作者を表す組合せ文字に注目すると、彼らを含め七人の職人が協力して作業していたことが分かります。

 優秀な挿絵職人に恵まれたプランタンは、木版では表現できなかった精緻明晰な銅版挿絵が将来、書籍に新しい価値をつけていくことを確信したのでしょう。その後、たくさんのページサイズの銅版挿絵入り書籍を出版していきます。

 著者モンタヌスは、スペイン国王フェリペ二世に仕えた人文主義学者、聖職者で、ほかにもプランタンが出版した『多言語対照聖書』に校正係として協力しています。










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