『キンダーブック』という幼児むけの雑誌をご存じですか。さまざまな世代の日本人のあらましが、幼稚園の本棚で、その姿をみたのではないでしょうか。夢いっぱいの表紙。本文にも、詩と絵とがあふれていました。
じつは、この雑誌は今年でちょうど80年をむかえるという長寿なのです。創刊は、1927(昭和2)年。それ以来ずっと、時代を代表する詩人や画家が、子どもたちのために筆をとってきました。どんなに豊かな想像力をかきたてられたことか。もっとも、わたし自身は、戦後の混乱で幼稚園にもいけず、書店だってまともになかったために、ついに『キンダーブック』の世界からはじかれていました。このことの無念は、いまだに忘れていません。
今回、ギャラリーでは、この雑誌の足どりをしめす300冊を、まとめて展示します。これでも、ほんの3分の1にすぎないのですが。それは、昭和以来の幼児たちの歴史を、ことのほか忠実に映しだすことになるかもしれません。できれば、お子さんと、またはお孫さんと一緒に、お出かけください。
「キンダーブックの80年」展へどうぞ。
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