館長メッセージ

2011年4月1日

2011年春のメッセージ

東北地方太平洋沖地震で、被災した多数のみなさまに、心よりお見舞いを申しあげます。復興に向かう道は、長く苦しいものがあると予想されますが、私たちも力の限りご支援をいたしたいと存じます。

さて、本格的な春を迎えています。学校には、新入生がやってきます。新しい教科書が、みなさんの手元に届いているかと思います。その昔は「インクの香りもあらたかな」などと表現したものです。いずれにしても、学校と印刷とは、切っても切れない関係がありました。いまでは電子黒板とか電子書籍などという新メディアが登場していますが、それでも印刷インクは春の教室いっぱいに拡がっていきます。その役割は、けっして失われることはないでしょう。

新入生のみなさんの未来に幸いが多いことを!

印刷博物館館長

樺山 紘一

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館長プロフィール

印刷博物館館長

樺山 紘一

1941年、東京生まれ。1965年、東京大学文学部卒業、同大学院修士課程修了後、1969年から京都大学人文科学研究所助手。1976年から東京大学文学部助教授、のち同教授。2001年から国立西洋美術館長。2005年から印刷博物館館長、現職。専門は、西洋中世史、西洋文化史。おもな著作に『異境の発見』、『地中海、人と町の肖像』、『ルネサンスと地中海』、『歴史のなかのからだ』、『西洋学事始』、『歴史の歴史』、『ヨーロッパ近代文明の曙 描かれたオランダ黄金世紀』など。