館長メッセージ

2012年2月20日

金富小学校との学習活動のあゆみ展について

2月24日(金)からP&Pギャラリーで、「金富小学校との学習活動のあゆみ展」が始まります。

文京区立金富小学校と私たち印刷博物館が連携した印刷体験の学習活動は、博物館が開館して間もない2000年12月に始まりました。今年度で、じつに11年目を迎えます。最初に小学6年生としてこの印刷博物館を訪れた子どもさんは、いまは成長して社会人として活躍しています。その参加者の数は、通算で500人以上にのぼります。

2001年からは、小学5年生がポスターや絵葉書の作成に取り組む印刷体験学習として定着しました。とりわけ印刷工房の体験は、きっとこれからも、長い人生のなかでしっかりと生きていくことでしょう。活字の手ざわり、インクの香り、文字の影。それは、学校と博物館の結び目となって、未来につながっていくと思います。

学校の児童のみなさんと地域の社会、そして私たち博物館との共同の作業。その情景の11年の証言を、どうか覗いてみてください。

印刷博物館館長

樺山 紘一

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館長プロフィール

印刷博物館館長

樺山 紘一

1941年、東京生まれ。1965年、東京大学文学部卒業、同大学院修士課程修了後、1969年から京都大学人文科学研究所助手。1976年から東京大学文学部助教授、のち同教授。2001年から国立西洋美術館長。2005年から印刷博物館館長、現職。専門は、西洋中世史、西洋文化史。おもな著作に『異境の発見』、『地中海、人と町の肖像』、『ルネサンスと地中海』、『歴史のなかのからだ』、『西洋学事始』、『歴史の歴史』、『ヨーロッパ近代文明の曙 描かれたオランダ黄金世紀』など。