館長メッセージ

2014年3月6日

今話題の三次元プリンティングってなに?

このところ3D(三次元)プリンティングということばが、急に世の中をにぎわせるようになりました。二次元ならば、印刷の技術は千年をこえるような歴史をほこり、いまもあらゆる場所で活躍をつづけています。けれども、三次元の物体のコピーを、機械的な方法で製作するとなると、いったいどのようにして…。

ところが、たしかにこの新技術は、ごく初期の開発段階をおえて、いまではもう広く実用の時代をむかえようとしています。暮らしのなかの生活雑貨から医療用のアイテム、そして生産機器や文化財まで、その適用範囲は、限りなく拡がりそうです。

もちろん、難関や障害もあります。印刷を主題とするミュージアムである当館も、この新技術の現在と将来について、観察の眼をめぐらせてみようと考えました。ぜひ「3Dプリンティングの世界にようこそ!」をご覧ください。お越しをお待ちしております。

印刷博物館館長

樺山 紘一

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館長プロフィール

印刷博物館館長

樺山 紘一

1941年、東京生まれ。1965年、東京大学文学部卒業、同大学院修士課程修了後、1969年から京都大学人文科学研究所助手。1976年から東京大学文学部助教授、のち同教授。2001年から国立西洋美術館長。2005年から印刷博物館館長、現職。専門は、西洋中世史、西洋文化史。おもな著作に『異境の発見』、『地中海、人と町の肖像』、『ルネサンスと地中海』、『歴史のなかのからだ』、『西洋学事始』、『歴史の歴史』、『ヨーロッパ近代文明の曙 描かれたオランダ黄金世紀』など。