館長メッセージ

2015年1月6日

「世界のブックデザイン 2013-14」展へどうぞ

2014年末から2015年2月にかけて〈世界のブックデザイン〉展の季節がめぐってきました。書物にデザインの粋を求めようとするわたしたちの願いは、13回目を迎えた展覧会に、しっかりと足跡をしるすことができたと確信しています。

〈世界で最も美しい本コンクール2014〉の受賞作に、日本・ドイツ・オランダ・オーストリア・中国で選ばれた書籍が加わります。今回はこれに2つの話題が伴いました。ひとつはスイス。今年は、日本の江戸幕府とスイスとのあいだで国交が樹立されてから150年目となります。これを記念する40点の特別展示を用意しました。もうひとつはイラン。いささかなじみ薄いかもしれませんが、古く豊かな文化をほこるイランが、じつはたいへんな書籍文化の国であることが分かりました。以上をあわせて約200点。

2月22日まで開催されていますので、どうか世界のブックデザインの現在を楽しみに、印刷博物館へお出ましください。

印刷博物館館長

樺山 紘一

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館長プロフィール

印刷博物館館長

樺山 紘一

1941年、東京生まれ。1965年、東京大学文学部卒業、同大学院修士課程修了後、1969年から京都大学人文科学研究所助手。1976年から東京大学文学部助教授、のち同教授。2001年から国立西洋美術館長。2005年から印刷博物館館長、現職。専門は、西洋中世史、西洋文化史。おもな著作に『異境の発見』、『地中海、人と町の肖像』、『ルネサンスと地中海』、『歴史のなかのからだ』、『西洋学事始』、『歴史の歴史』、『ヨーロッパ近代文明の曙 描かれたオランダ黄金世紀』など。