館長メッセージ

2015年9月15日

パッケージの現在

町で販売される商品は、どれもパッケージに包まれています。パッケージは、中身を保護する丈夫なもの。しかも、購買意欲をそそる魅力と安心感を、備えていなければなりません。そして、店頭から家庭までの空間を、豊かに和ませなければ。それはデザイン力と印刷力の恰好の出番です。

印刷博物館では、2005年に「パッケージのできるまで」と題する展覧会を催しました。それ以来、館の内外ともに、パッケージへの関心はますます高まってきたようです。今回、パッケージをテーマとする展覧会を企画し、つぎの3つの団体をお招きしました。
 一般社団法人 日本印刷産業連合会
 公益社団法人 日本パッケージデザイン協会
 公益社団法人 日本包装技術協会
3団体はいずれも、長い年月にわたって、パッケージ作品の評価と顕彰にあたってこられました。今回は、その最近の受賞作の一部をご覧いただきます。それは文字どおり、パッケージの現在をよく表していると考えるからです。

「現代日本のパッケージ2015」は9月26日(土)から11月29日(日)まで開催します。どうか、この「現在」をご覧いただき、ご感想をお聞かせください。

印刷博物館館長

樺山 紘一

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館長プロフィール

印刷博物館館長

樺山 紘一

1941年、東京生まれ。1965年、東京大学文学部卒業、同大学院修士課程修了後、1969年から京都大学人文科学研究所助手。1976年から東京大学文学部助教授、のち同教授。2001年から国立西洋美術館長。2005年から印刷博物館館長、現職。専門は、西洋中世史、西洋文化史。おもな著作に『異境の発見』、『地中海、人と町の肖像』、『ルネサンスと地中海』、『歴史のなかのからだ』、『西洋学事始』、『歴史の歴史』、『ヨーロッパ近代文明の曙 描かれたオランダ黄金世紀』など。