館長メッセージ

2016年6月3日

今年もグラフィックトライアル!

グラフィックトライアルという言葉も、すっかりお馴染みになったでしょうか。それも理由があります。なにせ、今回で11回目ともなりますから。

成長から成熟へ、そして集約へ。11回目をむかえて、さらに飛躍の方向性をみつけだしたいと願いました。「Crossing(クロッシング)」のほうへ。グラフィックの多様な表現手法を掛け合わせて、異なったものの交点を探ること。そんな思いが、ここには籠められています。しまいには、海をこえて東南アジアという異国の表現にも、交差を模索してみました。

もとはといえば、オフセット印刷技術の多様な可能性を開発しようとして、ここまでやってきました。現代を代表するクリエーターと若い力とが競いあうのも、この共通のステージがあるからです。今回は、その試みはどんな成果をうみだしえたでしょうか。どうか皆さんのご感想をお聞かせください。

また、総合展示特別コーナーでは「歴史のスター展」を開催しています。こちらもぜひご覧ください。

印刷博物館館長

樺山 紘一

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館長プロフィール

印刷博物館館長

樺山 紘一

1941年、東京生まれ。1965年、東京大学文学部卒業、同大学院修士課程修了後、1969年から京都大学人文科学研究所助手。1976年から東京大学文学部助教授、のち同教授。2001年から国立西洋美術館長。2005年から印刷博物館館長、現職。専門は、西洋中世史、西洋文化史。おもな著作に『異境の発見』、『地中海、人と町の肖像』、『ルネサンスと地中海』、『歴史のなかのからだ』、『西洋学事始』、『歴史の歴史』、『ヨーロッパ近代文明の曙 描かれたオランダ黄金世紀』など。