館長メッセージ

2018年10月2日

パッケージの展覧会です

「現代日本のパッケージ」展は、今回で4回目を迎えました。パッケージの質の向上と、広く社会へのメッセージ発信をめざして、関連3団体が主催してきた、それぞれのコンクールの成果をご覧いただいてきたものです。

その間に、パッケージに向ける世間の眼は、ずいぶん変わってきたようにみえます。ただの包み紙から、それ自体が演出する社会デザインの主役のひとりに向けて。商品や輸送具など、パッケージが創りだす景観や環境が、わたしたちの生活を大きく左右するようになったからでしょう。

今回のJPDAパッケージデザインインデックス2018〈特集〉にご注目いただけるでしょうか。『白』の表現です。ただの空白ではなく、色彩とイメージが作りだす繊細な関係図を、描きだそうと試みてみました。

工夫をこらしたパッケージを、会場で実際にご覧いただければ幸いです。皆さまのお越しをお待ちしております。

印刷博物館館長

樺山 紘一

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館長プロフィール

印刷博物館館長

樺山 紘一

1941年、東京生まれ。1965年、東京大学文学部卒業、同大学院修士課程修了後、1969年から京都大学人文科学研究所助手。1976年から東京大学文学部助教授、のち同教授。2001年から国立西洋美術館長。2005年から印刷博物館館長、現職。専門は、西洋中世史、西洋文化史。おもな著作に『異境の発見』、『地中海、人と町の肖像』、『ルネサンスと地中海』、『歴史のなかのからだ』、『西洋学事始』、『歴史の歴史』、『ヨーロッパ近代文明の曙 描かれたオランダ黄金世紀』など。