館長メッセージ

2019年9月27日

「現代日本のパッケージ2019」がはじまりました

P&Pギャラリーのリニューアルとともに、「現代日本のパッケージ2019」開催の運びとなりました。この展覧会は、今年で5回目にあたります。関連3団体との共催のもと、それぞれのコンクールの成果をご覧いただきます。

どのコンクールも長い歴史をもっていますが、その間にパッケージのあり方は、大きな発展をしるしてきました。パッケージを商品にあわせ発信する側と、それを受けとる消費者の側の双方に、意識や評価の深まりが見えています。

なによりも、パッケージが社会空間や家庭空間のなかで、地味な役割どころか、むしろ大事な主役のひとりに格上げされたからでしょうか。あらゆる人びとに使いやすいユニバーサルデザインや、地球環境に優しい材質の開発といった、新しい課題にも向きあっていることが、ひしひしと感じられます。

それらのめざましい実例をご鑑賞いただく場を設けられることは、私たちにとっても嬉しい幸運です。ぜひ印刷博物館に足をお運びください。皆さまのお越しをお待ちしております。

印刷博物館館長

樺山 紘一

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館長プロフィール

印刷博物館館長

樺山 紘一

1941年、東京生まれ。1965年、東京大学文学部卒業、同大学院修士課程修了後、1969年から京都大学人文科学研究所助手。1976年から東京大学文学部助教授、のち同教授。2001年から国立西洋美術館長。2005年から印刷博物館館長、現職。専門は、西洋中世史、西洋文化史。おもな著作に『異境の発見』、『地中海、人と町の肖像』、『ルネサンスと地中海』、『歴史のなかのからだ』、『西洋学事始』、『歴史の歴史』、『ヨーロッパ近代文明の曙 描かれたオランダ黄金世紀』など。