コレクション

〈夜に咲くケレウス〉(『フローラの神殿』より)

収蔵品

1807年制作/サイズ:463×609mm(横×縦)

資料番号:26950

18―19世紀は博物図譜の時代といわれ、色鮮やかな動植物が紙面を飾りました。図譜を見て、新大陸で発見されためずらしい生き物を、人々は鮮明にイメージしていたのです。
銅版技術が生み出す繊細な植物画にご注目ください。スティップル、アクアチント特有の点を使った表現のおかげで、絵画調の仕上がりになっています。一方で、多くは手で色づけされているのですが、これだけカラフルな画面になると採算を度外視しない限り、当時、印刷だけでは対応しきれませんでした。
大時計のある塔と池を取り囲む庭園が月夜に浮かび上がり、全体がまるで一枚の風景画のようです。当時のイギリスでは美しい花が環境になじんだ、こうした博物図譜が好まれました。
『フローラの神殿』は、『新図説リンネ式雌雄芯分類体系』第3部にあたる植物図鑑で、32枚ある大型図譜のほとんどが舌を巻くほど手の込んだ作りになっています。当館では他に《フローラが地上を美しくする》原葉を所有しています。