コレクション

「長崎版画」

収蔵品

江戸後期制作/サイズ:457×159mm(横×縦)

資料番号:45136

鎖国していた江戸時代、唯一海外との窓口として栄えていた都市長崎。この町はいつも活気ある異国情緒にあふれ、人々を魅了していました。その九州長崎に関連する風物を描いた摺物が長崎版画です。この版画は江戸時代に全国各地からやってくる旅人へのお土産として売られていたと考えられています。阿蘭陀人、ヲロシヤ人(ロシア人)、中国人などの異国人、阿蘭陀船、駱駝、象、駝鳥などが画題として取り上げられています。
印刷方式にも特徴があります。色鮮やかな浮世絵を思わせる多色摺りは「合羽摺り」と呼ばれる孔版方式を取っています。細部を見ると重ねた色が微妙にずれているのが分かります。木版印刷技法が主流だった江戸時代において異色の存在といえるでしょう。竹寿軒、針屋、豊島屋、文錦堂、大和屋、梅香堂など長崎市内にあった版元の名前が長崎版画には残され、多くは町絵師が下絵を描いたと考えられます。長崎版画は宝暦(1751~1764)以降、幕末まで出版されたと推定され、この間天明、寛政から文化、文政の頃に、もっとも盛んに出版されました。当館では当時の長崎版画6点を所蔵しています。