コレクション

『甘雨亭叢書』

収蔵品

1845年(弘化2年)~1856年(安政6年)制作/サイズ:180×118×9mm(横×縦×厚み)

資料番号:74671

『甘雨亭叢書』は、板倉勝明が近世の学者たちの優れた著作で、刊行されずに写本で伝わっていたものが散逸してしまうことを案じ、収集して「甘雨亭叢書」と名づけ刊行したものです。
おさめられた主な著者は、新井白石、伊藤仁斎、室 鳩巣、貝原益軒、荻生徂徠などで、新井白石の『南島志』のような考証や詩文などが収められています。叢書は一集を八冊として、五集と別集二集の合計七集五十六冊からなっており、弘化2(1845)年より第一集の刊行が行われました。当館は別集二集を欠く四十八冊を所蔵しています。著作のうち、幕府から刊行を許されなかったものは、外書として勝明と意思を同じくする者に書き写しをさせました。
板倉勝明は上野国安中藩の第十五代藩主です。日米和親条約を締結した、老中首座・阿部正弘は従兄弟同士にあたります。学問を好んで学者大名と称され、蘭学も奨励しました。一方で、学問に力を注ぐだけでなく、積極的に藩政改革にもあたりました。
安政2(1855)年には藩士の鍛錬のため、安政遠足を行い、これが日本のマラソンの発祥といわれています。