館長メッセージ

2023年7月25日

アンパンマンの原点へ

みなさまにお馴染みのアンパンマン。1973年の月刊絵本「キンダーおはなしえほん」(フレーベル館)で初めて登場して以来、今年で50年を迎えました。本展では誕生50周年を記念し、アンパンマンの「はじまり」をご紹介します。

時代の移り変わりとともに、アンパンマンもテレビや映画などさまざまなメディアへと広がっていきました。今回は、原点である絵本の世界へと立ち返ってみたいと思います。
絵本にとっての「はじまり」とは、作家の方が描いた原画です。本展では、やなせたかし先生が描いた原画の精巧な複製物を展示することで、アンパンマンの誕生を間近に感じ取っていただけます。また、一枚の原画はやがて印刷され、絵本のページとなって多くの子どもたちの手へと渡りました。原画の繊細なタッチや、鮮やかな色彩を再現する印刷の妙も、ぜひご覧ください。

幼い頃、アンパンマンの絵本と出会った方も多いことでしょう。子どもに読み聞かせることで、アンパンマンに懐かしさを感じる大人の方もいらっしゃるかもしれません。各人にとっての思い出のアンパンマンを通じて、童心に帰るひと時となりましたら幸いです。

末筆となりましたが、開催にあたりご協力いただきました方々に、この場を借りて深く御礼申し上げます。

印刷博物館館長

金子 眞吾

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館長プロフィール

印刷博物館館長

金子 眞吾(かねこ しんご)

1950年生まれ。1973年4月凸版印刷株式会社入社。2010年6月代表取締役社長を経て、2019年6月より代表取締役会長。2021年10月から印刷博物館館長、現職。