館長メッセージ

2024年7月23日

「欧文活字の銀河」へようこそ

いまも身の回りにあふれるフォント。人の感情を乗せる絵筆として、日々私たちのコミュニケーションを支えています。そんなフォントのルーツが欧文活字にあることをご存知でしょうか。
かつて文字は「活字」というハンコを使って印刷されていました。なかでも欧文活字は数えきれないほどの書体がデザインされ、活字メーカーは、パッケージ化したひとそろいの活字=「フォント」を商品として販売していたのです。
本展では、いまから約100年前の機械工業時代に発売された欧文活字を、宇宙の星々にたとえます。宇宙の星々に秩序があるように、無数の活字にも分類があり、それぞれ産業として生まれてきた背景があります。
今回初めて公開する大量の欧文活字に加え、当時の道具・機械や書物などから、ぜひフォントの重みを体感していただければ幸いです。
最後になりましたが、開催にあたり嘉瑞工房の高岡昌生氏をはじめご協力いただきました方々に、この場を借りて深くお礼を申し上げます。

印刷博物館館長

金子 眞吾

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館長プロフィール

印刷博物館館長

金子 眞吾(かねこ しんご)

1950年生まれ。1973年4月凸版印刷株式会社入社。2010年6月代表取締役社長を経て、2019年6月より代表取締役会長。2021年10月から印刷博物館館長、現職。