コレクション

〈ドレスデン国際美術展覧会〉

収蔵品

1901年制作/サイズ:652×938mm(横×縦)

資料番号:43259

ユーゲントシュティールのこの作品は、1901年の<ドレスデン国際美術展覧会>の告知ポスターです。図案はドレスデンで活躍したドイツの画家・修復技術者であるオットー・P・レスラーと同じく画家・修復技術者で、ミュンヘンで活躍したゴットフリート・G・クレムによるもので、オレンジの線の下部に二人のサインが印刷されています。印刷は、オレンジ、緑、赤、黒の4色を使ったリトグラフです。
19世紀と20世紀をまたぐこの時代、ヨーロッパでは、パリで開花したアール・ヌーヴォーの波が、周辺の国々に急速な拡がりを見せ、先々で独自の展開を繰り広げていました。ドイツではこの美術様式に対して、こうしたイラストレーションが多く掲載された、人気の一般向け雑誌『ユーゲント』から名を採り〈ユーゲントシュティール〉という呼び名が使われました。
この展覧会は、半年間開催され、当時のヨーロッパの最先端の美術全般が紹介されました。会場は油彩画、水彩画、素描、グラフィック、などの6部門で構成され、クリムトをはじめ、同時代にウイーンで展開された〈ゼツッション〉の作品も出品されていました。