コレクション

Dymaxion map(Life 1943年3月1日号所収)

収蔵品

1943年制作/サイズ:335×265×4mm(横×縦×厚み)

資料番号:59391

ダイマクションマップは、アメリカ人のバックミンスター・フラーによって考案された地図です。3次元球体である地球を2次元に投影するため、地図には何らかの歪みが生じます。有名なメルカトル図法では、緯度や経度を直線にし、航路を検討する際の最短ルートを導き出すことができました。一方、球を円筒に投影するため、図の上下の端に近づくほど、変形や面積が大きくなってしまいます。
ダイマクションマップは、各大陸の形や相対的な面積の歪みを、できるだけ少なくする投影法として、考案されました。アメリカの雑誌Life誌上で発表されたこの地図は、8個の正三角形、6個の正方形に分割されています。図形を組み換え可能なこの地図は、世界を一つの姿に固着させることなく、多様な姿への変換を可能にしました。
この地図が収められたLifeは、第二次世界大戦の最中に出版されました。大航海時代のヨーロッパが世界進出を果たしていく中で、メルカトル図法が生まれたように、ダイマクションマップの目的は、戦時下における地政学の重要性を認識させることでした。フラーはアメリカの敵国であったドイツや日本を中心とした地図をつくり、各々の戦略を見通そうと試みています。
一方、組み換え可能な地図という考えは、図上の位置関係が固着されないという特性もありました。中心と周縁が入れ替わるダイマクションマップの考え方は、さまざまな角度から世界を眺めることを可能にしており、その重要性は現代においても色あせていません。