コレクション

コンタクトスクリーン

収蔵品

サイズ:380×310mm(横×縦)

資料番号:10578~10580

現在の印刷物のほとんどは、網点と呼ばれる小さな点の大小で濃淡が表現されています。網点は、今ではコンピュータでつくられていますが、元々はガラススクリーンの網目を通して撮影することで作られていました。網点をつくるガラススクリーンは製版の現場ではなくてはならないものでした。
このガラススクリーンをフィルム化したものがコンタクトスクリーンです。アメリカのイーストマン・コダック社によって開発され、昭和32(1957)年には大日本スクリーン製造によって国産化が成功しています。ガラススクリーンは耐久性が高い反面、ガラスという性質上重く、慎重な取り扱いが必要です。また、精密な技術が必要で製造も難しく高価なものでした。安価で取り扱いが容易なコンタクトスクリーンはガラススクリーンに代わって広く普及していきました。
また、コンタクトスクリーンは様々な特殊スクリーンも販売されていました。特殊スクリーンでつくられる砂目や波形、レンガ積みのような形をした特殊な網点は、広告印刷物などで利用され、様々な実験的な作品も生み出しました。