コレクション

凸版印刷合資会社 明治三十六年カレンダー

収蔵品

1903年(明治36年)制作/サイズ:340×235mm(横×縦)

資料番号:14312

明治36(1903)年に凸版印刷合資会社によって発行されたカレンダーです。明治33(1900)年に創業した凸版印刷は、印刷局でキヨッソーネに学んだ技師たちによって設立されました。
装画は、洋画家川村清雄によるものです。川村はアメリカ、ヨーロッパに留学して洋画を学び、明治14(1881)年に帰国した後、印刷局技師として絵画の技術指導を命ぜられています。わずか1年足らずで辞職していますが、技師たちとの交流は続いていたのだと思われます。
ちょうどこの頃、川村は文芸誌『新小説』や婦人誌『新婦人』の表紙や挿画などを手がけ活躍していました。人気作家によるカレンダーは創業間もない若き印刷会社にとって良い販促材料であったことでしょう。
この年は卯年であったため、舞楽の装束をまとった兎、背景には月と夜空に星が描かれています。印刷は網目凸版。一見すると1色に見える図版印刷には、濃藍と薄藍の2色でより濃淡を出せるように工夫され、濃紺の図版に金の文字が浮かぶ高級感をねらった印刷がされています。