コレクション

アシェンデン・プレス『ダンテ著作集』

収蔵品

1909年制作/サイズ:420×295×45mm(横×縦×厚み)

資料番号:20733

これは『ダンテ著作集』の扉絵です。1895年にセント・ジョン・ホーンビーが中心となってイギリス・ハートフォドシャー州アシェンデンに設立されたアシェンデン・プレスで、1909年に印刷されました。
1891年にウイリアム・モリスがケルムスコット・プレスを立ち上げたことで、大量生産ではないが良質な印刷物を創り出そうという運動が興り、英国ではその影響を受けて私家版印刷所が多く開設されました。
この扉絵はチャールズ.М.ジーレが下絵を描き、W.H.フーパーが版木に彫った木版で印刷されています。また本文の活字はスビアコ書体が使用されています。この活字書体は、15世紀ローマ郊外のスビアコの寺院でパンナルツとスワンハイムによって作られた活字書体を元に、ウォーカーとコッカレルの協力を得て作成されました。スビアコ書体の特徴は、北方ドイツのゴシック体とローマン体とが融合したような少し黒味が強いもので、その活字で刷られた本文はアシェンデン・プレスの独自な特徴を形成しています。
この『ダンテ著作集』は、ケルムスコット・プレスで1906年に印刷された『チョーサー著作集』と、1903年に印刷されたダヴス・プレスの『欽定英訳聖書』とともに世界の三大美書とも言われています。