コレクション

セネフェルダー『石版印刷の手引き』Vollstandiges Lehrbuch der Steindruckerey

展示中

1818年制作/サイズ:223×260×25mm(横×縦×厚み)

資料番号:21247

「石版印刷全書」とも訳される本書は、石版印刷術を発明したセネフェルダーによる3つ目の出版物で、技術についての最初の著作です。
前半は、彼が自身の戯曲を安く印刷するために新しい印刷術の研究をはじめた1796年から、本書を発行する前年までの、約20年の石版印刷の歴史が3部に分けて記述されています。技術に関しては後半部分にまとめられており、概要から始まり、版となる石灰石やインキといった材料、製版や印刷、転写の方法などが、テキストのみでまとめられています。また、石版で印刷した活版印刷や銅版画などの複製見本が分冊になっています。
1798年に石版印刷が発明されてから本書の発行までには随分と時間がたっており、この間には、セネフェルダー以外の著者によるいくつもの技術書が発行されました。しかし、歴史を含めてまとめられた本書は、本家本元の発明者による「全書」というにふさわしく、本書(ドイツ語版)発行の翌年には、英語版とフランス語版も相次いで発行されました。