コレクション

A General History of Music

収蔵品

1776~1789年制作/サイズ:226×272×45mm(横×縦×厚み)

資料番号:27045~27048

本書の著者チャールズ・バーニーは、音楽の実務家としての側面だけではなく、歴史の編纂者としてその名を後世に残しています。
本書『音楽通史』の執筆と出版には、20年を要しました。特に大きな出来事として記されているのが、二度にわたる調査旅行です。1770年6月末から7か月間フランスとイタリアを巡り、2年後にはドイツ、オーストリア、ネーデルランドへと赴きました。現地では、著名な音楽家や知識人を訪ね、新刊の書籍や楽譜を購入し、合間に教会のミサや劇場でオペラを聴くなど、寸暇も惜しんで本書執筆のための情報を求めていました。
先の調査は旅行記としてまとめ、出版を行っています。旅行記には、『音楽通史』の広告を掲出することで、予約購読者を募集。結果、857名、1,047部の予約購読の獲得に成功しました。
本書の中には多数の楽譜が登場しますが、掲載する場所によって、印刷方法は異なっています。文章中に登場する音符は活字で組む一方、ページ大で譜面が登場する際は凹版で印刷が行われました。本としての統一感を守りつつ、音楽を伝える上で、最適な印刷方法がとられました。