コレクション
〈グーテンベルク 42行聖書 原葉〉
展示中
1455年頃制作/サイズ:290×410mm(横×縦)
資料番号:33167
西洋式活版印刷術の祖ヨハン・グーテンベルクがマインツ(ドイツ)で1455年頃出版した聖書。後世への影響力の大きさを考えると、全出版印刷史上最大の事件と言っても大げさではないでしょう。現在世界で49部確認されている聖書のほとんどが42行で組版されていることからこの名前が付されました。自ら開発した油性インキ、木製印刷機、鉛合金活字を用いてグーテンベルクは当時もっとも需要の多かった聖書を160-180部ほど出版したとされます。出版事業には多額の費用を要したため、ヨハン・フストから多額の融資を受けるものの返済できず、せっかくの印刷所、機材一式を没収されてしまいました。グーテンベルクは本書を完成させた後は大きな出版活動ができないまま、69年の刊行を最後に出版活動を終えています。
本資料は1921年にニューヨークのガブリエル・ウェルズが上下巻を一葉ずつばらし、エドワード・ニュートンの解説付で販売したものです。旧約聖書民数記18-1~18-32「祭司とレビ人に関する規定」と、民数記19-1から始まる「清めの水」前半部分に該当します。