コレクション

丸鉛版

収蔵品

サイズ:535×235×120mm(横×縦×厚み)

資料番号:33386

活版輪転機にかける版で丸鉛版(まるえんばん)といいます。原版となる活字組版を型取った紙型(しけい)で丸く鋳込んだ複製版です。
印刷機械の構造は平圧式、円圧式、輪転式と3つに大分されますが、輪転機はその中で最も高速印刷が可能な機械です。19世紀後半に実用化が進み新聞印刷などに用いられました。輪転機では円筒形の版と円筒形の圧胴の間を紙が通って印刷が行われますが、活版印刷の組版は平らなので、そのままでは印刷機に取り付けることができません。
そもそも活字は比較的柔らかい金属の鉛であるため、数千枚も印刷すると活字が摩耗してしまいます。また、短時間で大量印刷する場合、複数の機械で同時に印刷するために、複数の同じ版が必要となります。版の複製は大量印刷には欠かせないことなのです。輪転機の発明前から組版の複製方法は各地で考案されてきました。石膏を使って型取る方法なども考案されたようですが、その場合、平らな鉛版は作れても丸い鉛版は作れません。
最終的に、特殊な紙で活字組版を型取りして鉛の複製版を作る方法が考案されました。輪転機にかける丸鉛版は、紙の型、すなわち紙型を湾曲させて鋳型とすることで作れるようになったのです。