コレクション
オットー・ノイラート『多彩な世界』Die Bunte Welt
収蔵品
1929年制作/サイズ:217×145mm(横×縦)
資料番号:40035
「アイソタイプ」として世界的に知られることになる「ウィーン図解統計法」を包括的に適用した最初期の出版物。著者のオットー・ノイラートは、ウィーン市当局の支援を受けて1925年に設立された社会経済博物館の館長を務めていました。そこで、一般市民に対して複雑な社会・経済的事実を平易に伝えるべく、数量情報をピクトグラムの反復単位として表現する試みを行いました。
新たな視覚記号の確立に多大な貢献をしたのが、ドイツの芸術家ゲルト・アルンツです。アルンツは、明快な輪郭線を作成するのに適していた凸版印刷(リノリウム版画)の特性を活かし、複雑なディテールを削ぎ落とした、対象の本質的な特徴のみを抽出した図像を考案し、展示グラフィックへと展開しました。これらの図像を元に、本書『多彩な世界』は編まれています。本書の出版には平版印刷が用いられました。
後にノイラートは「言葉は分け、絵は統合する」という言葉を残しています。第1次世界大戦後のヨーロッパにあって、異なる言語や文化に対する無理解に対抗するべく、ノイラートは新たな視覚記号の創造によって国際的で民主的な世界観の確立を目指しました。