コレクション

〈ペリー日本遠征の石版画〉

収蔵品

1855年制作/サイズ:893×644mm(横×縦)

資料番号:44215

嘉永6(1853)年に、黒船を率いて日本に来航したペリーは、琉球(沖縄)をはじめ、下田、箱(函)館など日本各地を訪問しました。この日本遠征の記録は、ペリー自身の監修のもと編纂された『日本遠征記』において、挿絵を交えて紹介されたことで知られていますが、この名著とともに、遠征の様子を今日に伝えるのが、ここに紹介する石版画です。
本資料は、ペリーの日本遠征に随行したドイツ人の専属画家ヴィルヘルム・ハイネが描いた水彩画をもとに石版画に仕立てたもので、「琉球首里城のペリー」、「ルビコン河を渡る」(江戸湾内への進入の場面を描いたもの)、「久里浜上陸」、「横浜上陸」、「下田上陸」、「下田寺院前の軍事演習」の6点があります。それぞれが、縦64、横89センチを超えるもので、その大画面には、ペリー率いる遠征隊の行動や、日本の風景、風俗、生活の様子が余すところなく描かれています。
これらの石版画は、ILLUSTRATIONS OF THE JAPAN EXPEDITIONと題した表紙を添えて発行され、ペリーに百セットが贈られたほか、遠征に同行した海軍士官に配られたことが記録に残されています。