コレクション

A JAPANESE GRAMMAR(『日本文典』)

収蔵品

1868年制作/サイズ:190×270×35mm(横×縦×厚み)

資料番号:53655

ドイツ人J.J.ホフマンが著した書物で、1867年オランダのライデンで発行され、邦題を『日本文典』というオランダ語で書かれた日本語の文法書です。収蔵している写真の資料は1868年に発行された英語版です。
ホフマンはオペラ歌手を目指していましたが、あのフォン・シーボルトと出会って歌手を断念して彼の弟子となりました。シーボルトはライデンに膨大な日本に関する資料を持ち帰り、それをもとに日本の研究を進めて「日本学」を確立しました。ホフマン自身は日本に来てはいませんが、シーボルトの意思を継いでライデンで日本語の研究に生涯をかけることとなりました。
この書物の印刷はA.W.シイホッフが行い、ブリル社から発行されました。本文中に見られる漢字は、1857年にオランダ政府が英華書院から購入した活字が用いられたのですが、もとは1850年頃にリチャード・コールというアメリカ人の手によって造られた13.5ポイントの活字です。
その後この活字はブリル社の所有となり、1970年代まで同社の活字見本帳に掲載されていましたが、残念ながらその後廃棄されました。