コレクション

スタンホープ印刷機

展示中

サイズ:1750×1050×1530mm(横×縦×厚み)

資料番号:54005

1803年、イギリスの伯爵チャールズ・スタンホープによってつくられた初めての総鉄製印刷機。
近代活版印刷術の発明以来350年以上使用されてきた木製の印刷機は、大きな版面を得られるほどの圧力がなく、本や新聞を印刷するためには工夫が必要でした。それに対してこの印刷機は、鉄製の強固な骨格の上に、スタンホープ・レバーと呼ばれる新たな構造を備え、印刷にとって最適な圧力を加えることができたのです。その強圧はしばしば印刷機本体を壊してしまうほどでした。
発明者のスタンホープは、この印刷機の普及を考え特許を取得しませんでした。そのためさまざまなメーカーによって製造され、フランス、ドイツ、イタリアなどでも普及しました。日本に初めてやってきたスタンホープ印刷機はオランダ製です。
当館所蔵機は、スタンホープの専属技師ロバート・ウォーカーによって製造されたもので、ラテン語で「STANHOPE INVENIT(スタンホープ開発)」「WALKER Fecit(ウォーカー製作)」と刻まれています。