コレクション

『東京日日新聞』七百三十六号

収蔵品

明治期制作/サイズ:239×355mm(横×縦)

資料番号:56239

『東京日々新聞』は1872(明治5)年創刊の日刊新聞、『東京日日新聞』の中から、社会面的な記事を錦絵にして販売されました。1874(明治7)年8月ごろから発行され、1877(明治10)年頃まで流行した錦絵新聞の先駆けとなりました。
この号は、『東京日日新聞』の創刊にも関わり、1873(明治6)年には同新聞の主筆として、発行所である日報社に入社した岸田吟香が、明治政府最初の海外出兵である台湾出兵に従軍記者として赴いた際の出来事が描かれています。内容は台湾の地で、川を渡ろうとした際、現地人が背負って渡ろうと言うので断るが、背負うといって聞かないのでおぶさると、吟香が重すぎて現地人が立ち上がれなかったという話。立派な体躯の吟香を辛そうな表情で負ぶう現地人が描かれています。
『東京日々新聞』の発行元は具足屋という地本問屋で、『東京日日新聞』の発行元である日報社とは別でしたが、画を書いた一蕙斉芳幾(落合芳幾)は『東京日日新聞』の創刊メンバーの一人であり、記事を書いた転々堂藍泉(高畠藍泉)も同紙の記者でした。記事の最後には「吟翁が同社の硯友」とあり、編集面で東京日日新聞が関わっていることが暗示されています。