コレクション

『少女の友』第7巻第1号附録「買い物双六一名デパートメントストーア」

収蔵品

1914年(大正3年)制作/サイズ:540×780mm(横×縦)

資料番号:58763

1908(明治41)年創刊の人気雑誌『少女の友』の付録です。これは1914(大正3)年の新年号付録の双六ですが、当時、あこがれの場所であった百貨店をモチーフにしています。
明治の末から大正にかけて、呉服店を前身とする百貨店が全国各地に広がりました。中でも有名なのが三越で、この年、日本橋の三越本店は6年の歳月をかけてルネッサンス様式の新館を落成しました。地上5階、地下1階の建物には、日本初のエスカレーターを備え、エレベーターやスプリンクラー、暖房設備などの最新設備を備えていました。また食堂や、屋上庭園、音楽堂もあり、百貨店はショッピングだけでなく、食事もでき、娯楽施設もあって、家族で一日楽しめるところとなりました。
この双六は三越新館オープン前に発行されたものですが、地上5階建てで屋上庭園があることから、三越新館を意識したものと思われます。当時、まだ珍しかったエレベーターをワープのアイテムにしているのもユニークです。