コレクション

『普救類方』

収蔵品

1729年(享保14年)制作/サイズ:224×163×8mm(横×縦×厚み)

資料番号:74999~75010

『普救類方』は、住民に頒布した医書です。江戸幕府第八代将軍・徳川吉宗は医薬に恵まれない庶民にも医療知識の普及をはかろうとして医書の出版を命じ、その中で1729(享保14)年に『普救類方』が刊行されました。吉宗が幕府の医師であった、林良適と丹羽正伯に命じて紅葉山文庫に所蔵されていた医書の中から、簡単におこなうことができる治療方法や庶民でも入手できる薬を選別し、平易な漢字・ひらがな交じりの文章を用いて紹介しています。他にも『訂正東医宝鑑』『増広太平恵民和剤局方』といった吉宗の命によって官刻された医学書もあります。
吉宗は実学を非常に好み、朝鮮人参などの薬草の国産化を目指し、全国の採薬調査にあたって正伯を登用しました。吉宗は享保の改革といわれる幕政改革を推し進める中で、漢訳洋書の輸入制限を緩和し、青木昆陽らにオランダ語を学ばせ、蘭学興隆の礎を築くことになりました。