コレクション

『東国通鑑』

収蔵品

1667年(寛文7年)制作/サイズ:183×262×14mm(横×縦×厚み)

資料番号:75076~75105

水戸藩第二代藩主・徳川光圀(1628~1700年)の命により刊行された朝鮮の歴史書です。朝鮮の三国時代(高句麗、百済、新羅が鼎立した時代)から高麗(918~1392年)までの歴史が編年体で叙述されています。
司馬光の『資治通鑑』(1084年完成)の影響を受けたと思われ、朝鮮王朝第七代世祖のときに編纂が始まり、1484(成宗15)年に文臣・徐居正らが完成させました。第九代国王成宗は学を好み、儒教を重視した国王として知られ、他にも『経国大典』、『東国輿地勝覧』、『東文選』など多様な書籍を刊行させています。
日本では儒者の辻端亭(林羅山に学び、水戸藩に仕えた)が訓点を加えて、1667(寛文7)年に光圀が京都の版元・松栢堂から刊行させました。朝鮮王朝までの通史として本書は広まり、江戸時代から明治時代前期頃まで、朝鮮史に関する情報源として重用されました。