コレクション

改造紙幣 壹円

収蔵品

1881年(明治14年)制作/サイズ:131×78mm(横×縦)

資料番号:76228

明治に入ってから、印刷局では西洋の新しい技術を導入し、新しい紙幣を発行しました。
最初の新紙幣(通称「ゲルマン紙幣」)はドイツのドンドルフ・ナウマン社に依頼したもので、最新鋭の印刷技術によって製造されました。しかし、ドイツ製の用紙は日本の気候に合わず、脆弱で損傷しやすいものでした。そこで、1881(明治14)年、明治政府はさらに新しい紙幣を発行します。
改造紙幣と呼ばれるこの紙幣には、和紙の原料である三椏(みつまた)を用いて、あらたに印刷局で独自に開発した用紙が使用されました。
デザインと原版の彫刻はゲルマン紙幣につづいて、お雇い外国人キヨッソーネが担当しました。現在の紙幣デザインの基となる横型で、偽造防止には肖像が有効であるとの判断から、神功皇后が描かれています。この紙幣は、日本で最初の肖像が入った紙幣となりました。