コレクション
『臨時博覧會事務局報告附属圖』
展示中
1895年（明治28年）制作／サイズ：261×171×10mm（横×縦×厚み）
資料番号：78007
写真と図によるシカゴ万国博覧会の報告書。アメリカ、ミシガン湖畔のジャクソン公園を中心とした敷地を会場とし、シカゴ万国博覧会（1893年5月1日～10月30日）が開催されました。本書の発行は1895（明治28）年5月15日ですが、同年5月31日に発行された文書による詳細な報告書、『臨時博覧会事務局報告』（東京築地活版製造所印刷）があります。本書はその図版集として発行されました。
石版印刷による各展示館の平面図などの図版は23点、コロタイプ印刷によるイラストが1点、同印刷による写真が51点収められています。奥付には、印刷者・小川一眞、印刷所・小川写真製版所本店の記載があります。
イラストは「博覧会場見下し図」とあり、会場全体の様子を伝えています。図の最上部のほぼ真ん中には、パリ万博（1889年）のエッフェル塔に対抗して建設したといわれている、世界初の観覧車、フェリス・ホイールらしいものが描かれています。本書に掲載された写真を見ると、日本が参加した展示館の外観や中の様子がわかります。日本は日本館（鳳凰殿）を建設したほか、美術館、工芸館、農業館など、多くの展示館に出品しました。